ボトックスでわきが治療
末梢神経を麻痺させる機能を利用するボトックス治療は、わきが治療や多汗症の治療などにも利用されますが、もともとは斜視や顔面麻痺の治療に使われてきた治療方法です。

ボトックス治療のボトックスというのは商品名で、食中毒の原因になる菌であるボツリヌス毒素Aを利用します。毒素や食中毒の原因菌と聞けば、なんだか怖いような気がしますが、治療時間も5分程度と短くて細い注射針を使うので傷も気にならないというメリットがあります。
斜視や顔面麻痺の治療の場合、ボツリヌス毒素Aが筋肉の付随運動を抑える役目をします。わきがの場合には、汗の分泌を抑えるために利用されます。
ボトックス注射により、発汗を促しているアセチルコリンの働きを抑えることができるのです。この汗はわきがの臭いの原因となるアポクリン汗腺からの汗ではなくエクリン汗腺からの汗ですが、汗をかきやすい環境(季節や室温、人間の運動など)でわきがの臭いがではじめることは皆さんもご存知のとおりですね。
このエクリン汗腺からの汗を抑えて、わきがを治療しようとするのがボトックス治療です。ボトックス治療により永久的にエクリン汗腺の働きを抑えることができればよいのですが、効果が持続するのは永久的でも半永久的でもありません。
効果が見込めるのは人によってちがいますが、半年から1年の間であるとされています。また、誰にでも汗を抑制する効果があるわけではなく、2割程度の方は全く効果がないとされています。